リプレイ:アーカム・ホラー(第1回)


↑10ターン目にゲートの一斉破壊を決意する


旧版アーカム・ホラーのリプレイです。今回はソロプレイということで探索者は3人。ソロプレイの場合、初期所持アイテムが増えたり存在ゲート数の限界が8でタイムリミットが緩い等のメリットはありますが、ゲート一斉破壊時の頭数が足りないというデメリットがあります。このリプレイではそのデメリットが顕著に現れる結果となったのですが…、それはさて置き。
ランダムに選んだ結果、探索者はジェニー・バーンズ、ヴィンセント・リー、マンディ・トムプスンに決定。最初の手札から古き印2枚とゲートの発見があり、幸先のいいスタートとなりました。ジェニーがゲート封印、ヴィンセントがモンスター・ハントとアイテム収集、マンディが図書館に籠って呪文漁りと役割分担もすんなり決まり、それぞれ駅を出発。ジェニーは銀の黄昏錬金術協会で地球の幻夢境に入ってアザトースの呪いを入手し、力ずくでもゲート破壊が可能になる一方、ゲートの発見〜古き印のコンボも決まってほくほく。ヴィンセントも順調に怪物を狩って骨董屋でアイテム購入に着手します。しかし、マンディは移動の出目が悪いわ、図書館に行っても叩き出されてばっかりだわと散々。それでも古き印がゲート出現を抑えたり、他の2人の進捗がいいので呑気に構えていたのですが…。
事態が動いたのは7ターン目。ゲートを2つ封印してからはすっかり準備モードで高をくくっていた探索者たちを嘲笑うかのように、創立者の岩にゲートが出現し、そのあおりで災厄の館にクトゥルフ御大が降臨! それでも準備活動を続けていたものの、9ターン目に5個目のゲートが出現したことからそろそろヤバイということになり、10ターン目から手持ちの装備でゲートの一斉破壊に取り掛かることにします。マンディが本の虫になっていた成果としてルルイエの霧(対クトゥルフ用)をジェニーに渡し、マンディにはダイナマイト(ゲート破壊用)を渡してそれぞれ手近のゲートに突入。ジェニーとマンディは無事アーカムに帰還しましたが、ヴィンセントは地獄のイベントで即死! この時点で計算に入っていたピラミッドの青き監視者まで消滅してしまい、ゲート破壊は早くもイタチごっこの様相を呈し始めます。新たに探索者として登場したハーヴェイ・ウォルターズが怪物の従属をうまく使ってゲート破壊に貢献するものの、マンディがゲート破壊に失敗してにっちもさっちもいかず。エースのジェニーが孤軍奮闘しますが、ゲートの出現は待ってくれません。アーカムの破滅値はじわじわと上昇していきます。
それでも我らが探索者グループは最後の望みを掛けて何度目かの一斉突撃を開始。ジェニーは大いなるクトゥルフが鎮座する災厄の館へ赴きます。この災厄の館での冒険は間違いなく今回のクライマックスです。まず、クトゥルフとの遭遇による恐怖判定が成功し、SANの減少を最小限度に止めます。そしてルルイエの霧でクトゥルフから逃走してゲートに侵入、更に異次元で遭った古きものに対して怪物の従属を行い、アザトースの呪いを使わなくてもゲート破壊ができるようになります。ここまではよかったのですが、肝心のゲートの発見に失敗。古きものの恐怖判定が失敗したためにSANの現在値が下がっているジェニーは、次のターンにアーカムに帰還しても療養所送りが確実です(ハウスルールですが、同一ターンで同じ怪物に対して行う恐怖判定は1回のみとしています)。次のターン、ジェニーはゲートの発見の使用を見送って異次元のイベントを続行、なんと奇跡的にも精神の雲を入手してSANの回復に成功! 災厄の館に戻ったジェニーは再びクトゥルフと対峙します。恐怖判定は自動的に成功しますが、ルルイエの霧の詠唱に失敗、逃走も失敗して殴られ、治療で筋力を回復して再び逃走を試みるも失敗してボコられ瀕死の重傷。三度目の正直で挑んだ逃走がついに成功し、古きものをけしかけてゲート破壊を完遂! あれだけ苦しめられたクトゥルフがゲートに巻き込まれて戦利品の山に加わるのを見るのは壮快な気分でした。
しかし、探索者たちの活躍もここまで。別の場所でゲート破壊に成功していたハーヴェイのいる重要地点にゲートが出現、ハーヴェイは即座にルルイエに飛ばされ、黒い巨大な影(あれっ、さっき倒したはずでは?)を目撃してSANをすべて失い消滅してしまいます。このときアーカムの破滅値は13。ヤケクソ気味に創立者の岩のゲートに入ったジェニーはセラエノの大ホールで図書館員の言いくるめに失敗してこちらも消滅。万策尽きたところで新たなゲートが出現し、破滅値が臨界点を超えて22ターン目でゲームオーバーとなりました。
今回の教訓は、ゲートの一斉破壊の決断はなるべく遅くした方がいいという点に尽きます。複数人プレイではゲートの存在限界数が厳しく、頭数もある程度揃っているため、序盤から積極的にゲートに突入するのが正解ですが、ソロプレイでは消耗戦に陥ると物量で圧倒されるのがオチです。今回で言えばジェニーはゲートの発見で1ターン・キルが可能である以上、ゲートが6つになった時点でひとつ潰し、なるべく5つの状態を維持して古き印やゲートの発見の発掘を待つべきでした。また、創立者の岩にゲートが出現した際の怪物大行進を防ぐため、古き印をひとつ温存しておく必要もあるでしょう。それさえ守ればソロプレイでのクリアもあまり運に頼らずにできるかもしれません。でも最終的には運ですね、やっぱり(笑)。